2008年5月3日土曜日

汚染される水~水道に医薬成分2

「処方された薬を服用し、体外に排出された医薬品成分が、
上下水道で処理で除去されず、水道水を通じて、
再び体内に取り込まれている可能性があり、
自治体が対応に追われている」と紹介してきたが、
その記事の中に載っていた。
大阪市の取り組みについて、紹介させていただく。

東淀川区にある大阪市水道局の柴島浄水場では、
淀川や浄水場内で水を採取して、1000倍に濃縮。
この濃縮した水を質量分析計に入れ、
長さ数十メートルもある長細い管に通し、
物質量を敷地内にある水質試験所で測定している。

この水質試験場では、本来は残留農薬などを調べる装置だったが、
大阪市水道局は、厚労省などが実態調査を始めた3年前から、
医薬品成分の濃度を独自に調べてきたという。

この試験場での対象成分はカフェインや、解熱鎮痛剤など42種類。
いずれもオゾンによる高度浄水処理や、砂ろかなどの現在の手法で、
ごく微量に抑えられることが判明したという。

日本で流通する医薬品は約2800種にのぼり、この大阪市の取り組みでは、
水に溶けやすく、分子構造が複雑な物質が多いため測定は難しいという。

それに「一物質の測定方法を確立するまでに2~3年かかるため、莫大な費用もかかる。」
と指摘している。

しかし、この大阪市の様な調査を行う自治体は残念ながら他にはないという。
 

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