2008年5月5日月曜日

汚染される水~水道に医薬成分4

汚染される水~水道に医薬成分の最終である。

日本で先駆けて、検査に踏み切っている大阪市のはなしをしたが、
「医薬品成分が、水道水から検出されているのはなぜか?」
ということを厚生労働省に聞いたところ、
「人から排泄されたものが、下水処理場で処理を行い、
河川に流しているが、下水処理場で処理を行った水が、
地下水や、水道原水に混入しているためである。
浄水処理の過程で、大部分は除去されているが、
完全に処理を行うのには、コスト面で莫大なお金がかかるため、
一部は浄水に残留してしまっている。」との回答であったという。

平成17年の医薬品の国内向け出荷金額は約7兆5600億円にのぼり、
5年間では18%も増加している。
米国でもこの5年間で処方を必要とする医薬品の購入は12%増加した上に、
処方を必要としない医薬品も減っておらず、慢性的に処方され続けている。

こん回の問題は、過剰な摂取が一因であることはゆるぎないと指摘している。

欧米では製薬会社に、新薬開発などの過程での、
環境影響評価を行うことを義務づけられており、
分解されやすく自然界に蓄積しにくい物質を使うよう求められているが、
日本では、全くの野放し状態だという。

環境科学の専門家は
「たとえ微量であっても、
知らないうちに持続して医薬品成分を摂取していることは間違いないだろう。
複数の成分が人体に及ぼす複合的な影響も評価する必要があるが、
現在のところ実態すら分かっておらず、今後も懸念される問題である。」と話している。

人間の生活と環境は、表裏一体である。
そのことを、もっと真剣に考え 、まさに、政・官・民一人一人が自覚を持ち、
対応していかなければならない。

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